「妄想小説りた〜んず(笑)」

※書いたのが秋なもんで、時差すいません(笑)
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「あ〜きのゆ〜う〜ひ〜に〜て〜る〜や〜ま〜も〜み〜じぃ〜・・・・」

「アメリア。」

「秋は読書の季節。食欲の季節。そして・・・ああ、そして、恋の季節なんですねえ・・・・(ふう・・・)」

「おい、アメリア。」

「枯れ葉散る・・・・なんてものがなしい・・・。」

「おい、アメリア!どうしたんだ!」

階段の踊り場で、窓から外を眺めていたアメリアは、呼び声に気付いてびっくうっと跳ね上がる。
「ゼ、ゼルガディスさんっ!?い、いつからそこにぃっ!お、女の子の独り言を盗み聞きするなんて、やらしいですよ、ゼルガディスさん!」
階段を昇りかかっていたゼルは、ずるりとコケる。
「や・・・・・やらしいって・・・・お前な・・・・」
だらだら汗をかいている。
「だって、だって・・・。」
アメリア、ぽっと頬を染めてうつむく。
「そ・・・・・それより、こんなところでどうしたんだ。今日はリナの部屋に皆で集まるんじゃなかったのか。」
「ええ・・・・そうなんですけどね・・・。」
ふっ。アメリア、遠い目。
「どうかしたのか。」
ゼル、気を取り直して、アメリアのいる踊り場まで階段を上がる。

「今日・・・先生が不在でHRがなかったから・・・わたし、早く学校を出たんです。」
「ふむふむ。・・・と。あ。ごほん。」
ゼル、くるりとあらぬ方向を見る。
「説明しよう。今回はスレイヤーズ!現代版にてお送りしております。アメリアとリナは高校生、俺は大学、ガウリイは家業手伝いとゆーことになってるので、そこんとこヨロシク!」
「・・・ゼルガディスさん・・・・?誰に向って話し掛けてるんです・・・?」
「え?あ、いや、なんでもない、なんでも。」
ゼル、ちょっと赤くなって手をぱたぱたと振る。

「で・・・ですね?待合せの時間よりちょっと早かったんですけど・・・・リナさんの部屋に行ったんです。」話し出すアメリア。
「それはいいが・・・手に持ってる巨大な包みはなんだ?」
「リナさんに言われた食料の買い出しですう・・・。」
「・・・・よくここまで、一人で持ってこれたもんだ・・・。」
(ゼル、アメリアを怒らせるのはちょっと考えようと思う。)
「それで・・・両手が塞がってて、チャイムを押せなかったので・・・キッチンの窓からリナさんを呼ぼうとしたんですけど・・・。」
「ふむ。」
「それが・・・・」

かああっとアメリアが赤くなる。
ゼル、びびる。

「ど、ど、どーしたんだ・・・・いや・・・・聞きたいような・・・聞きたくないような・・・・(だらだらだらだら)」
「まだ何も言ってませんよ?」
「あ・・・・ああ。いや、何故だか悪い予感がしてな・・・。既視感、てやつだろうか・・・。変だな。」
「ゼルガディスさん、落ち着いて!はい、深呼吸!」
「ひっひっふ〜、ひっひっふ〜・・・・っって、何をやらせる(怒)
「・・・何でゼルガディスさんが、ラマーズ法知ってるんですか・・・(青)

アメリア、咳払い。
小声で続ける。
「えっとですね・・・?ガウリイさんが・・・先に来てたんですよ・・・。」
「ガウリイが?それは別におかしくないだろう。このマンションの近所なんだし。」
「ええ・・・それはそうなんですけど・・・。で、わたし、声をかけてドアを開けてもらおうと思ったんですけど・・・・。」
「?」
「なんか・・・・かけるにかけられなくて。声を。」
「???」

ふっと周囲が暗くなり、アメリアのいるところにだけスポットライト。
アメリア、手を前で組んで回想シーンの準備。
マイクに近付く。(マイク・・・?)
「あれは・・・・声をかけようと窓に近付いた時です・・・・。ちょうど、すぐ前にガウリイさんが到着したみたいで・・・・。リナさんが出迎えたとこらしいんですが・・・。」

アメリアを照らしていたスポットライトが消え、階段の壁に映像再生。
マンションの廊下。半分開いたキッチンの窓のアップ。
スピーカーから再生音声。(スピーカー・・・どこ?笑)

『ガウリイっ(はぁと)』
『よ。待たせたな。』
『ああんっ・・・待ってたのよっっ!!ガウリイ、大好きっ!!』
がば!
『おいおい、飛びつくなよ。』
がさがさ。
『だあってえ。待ちくたびれてたのよ・・・。もう、早くガウリイが来ないかと、ずっとそればっか考えてたんだから・・・。』
『はいはい。これでも急いで来たんだぜ?』
『うん♪ほら早くっ!寒かったでしょ?部屋あったかくしといたから、ジャケット脱いで♪』
『・・・なんか今日はえらくサービスいいな。』
『そりゃあもう♪だって、早くしないとアメリア達が来ちゃうでしょ?その前に・・・ね?』
『慌ててやっても、楽しくないと思うけどなぁ・・・?』
『慌ててやるのも、たまにはいいんじゃない?』
『・・ま。それもそうか。思わぬ結果が味わえるかも、な?』
『ね。早く、しよ・・・・?』

(キュー)
全ての照明がつく。
アメリア、目を閉じている。
ゼル、階段の中程までまた滑り落ちている。
「な・・・なんだったんだ、今のは・・・・」

「と、いうわけなんですよ、ゼルガディスさん!」
力説するアメリアの脇で、黒子がマイクを片付ける。
「なにが・・・と、いうわけなんだ・・・・なんか今、現実の世界じゃありえないことが起こったよーな気がするんだが・・・・。」
すささささと忍者のように、舞台裏(?)に消える黒子を目で追いながら、ゼル。
「細かいことを気にしてると、ハゲますよ?」
「ほっといてくれ・・・。」
「とにかくですね、だから・・・入るに入れなかったんですってば・・・。」
アメリア、真っ赤。
ゼル、腕組み。
「しかし・・・・あの2人がな・・・?」
「なんか、すっごい仲良かったですう・・・。」
「・・・アメリア、それ・・・・なんだ?」
「え?」

階段にはらばいになったままのゼルが、アメリアの持つ袋を指差す。
「ぽたぽた垂れとるぞ。」
「ぅわきゃっ!!そうだ、わたし!アイスクリ〜ムも買ったんです!」
「おいおい。」
「だって、リナさんが食べたいから買ってこいって・・・うわあ、中までぐちゃぐちゃです・・・。」
「早く冷凍庫に入れるか何かせんと・・・。」
「でも・・・リナさん達の部屋には・・・。」

ゼル、しばし考える。
「お前の・・・勘違いってことはないか・・・?もしかして、そういう意味の会話じゃなかったかも知れないぞ?」
「そうでしょうか・・・?」
思索派のゼルにそう言われると、アメリアも段々自信がなくなる。
「ともかく、ちょっと行って様子を見てこよう。お前、ここで待ってろ。」
「え・・あ・・・はい・・・。」

ぽたぽた垂れる袋を持ったまま、アメリア、階段の踊り場でぽつんとたたずむ。
「ゼルガディスさん・・・確かめるって・・・・。
もしそおいう場面にホントに出くわしちゃったら・・・どうする気なんでしょう・・・・?」



ゼル、部屋まで近付くうちに、自分でも悩み始める。
「そうだ・・・。もしこれで・・・ホントにヤバい場面に出くわしたら・・・どうすればいいんだろう・・・う〜〜〜む・・・・」
悩んでいるうちに、部屋の前に到着。
「はっ!?も、もう着いちまった・・・。し・・・しかたあるまい。」
ゼル、チャイムに指をかける。
「いや、待て待て。もしそうなら・・・邪魔をしちまうことになるかもしれんな・・・。」
ゼル、ぶつぶつ独り言。
「ガウリイのダンナ・・・ああ見えても、ホントはリナのことを・・・。いつもはボケてても、実は・・・ってとこ、あるからなあ。のほほんを脱却して、遂にシリアス恋愛ドラマに突入!?ってなことも・・・。だとしたら、本懐を遂げたところを邪魔したら・・・後で何されるか・・・・。」
ガウリイの家は剣道の道場である。一時期、身体の鍛練のために朝稽古に通っていたゼルガディスは、代々伝わる奥義の数々を見せてもらったことがあるのだ。
ゼルの背中を、ひやりと冷たい汗が流れる。
「そ〜〜〜っと。そ〜〜〜っと。よ・・・様子を見るだけだ・・・。」
誰に言い訳してる(笑)

格子のついたキッチンの細長い窓は、アメリアの言う通りに半分開いていた。
ゼルはそっと近付き、何気ない様子を装って耳をダンボにする。
(いや、見た目、かなり怪しいけどね・・・笑)

中から、リナの声が聞こえてきた。

「嬉しい・・・あたし・・・前からガウリイが欲しかったの・・・。」
「・・・なんだ。もっと・・・早く言ってくれれば良かったのに。」
「だってえ・・・。」
「遠慮するなんて、リナらしくないな・・・」
「ちょ・・・ちょっと恥じらっただけじゃない・・・。からかわないでよ・・・。」
「悪い悪い。さて・・・もういいか?」
「あ、ちょっと待って・・・準備が・・・」
ごそごそごそ。
「いいわ・・・来て。」
「よし。・・・行くぞ?」

ゼル、頭のてっぺんからつま先までびっちり固まる。
固まったまま、動けない。

がさごそ。
「ああ・・・やっぱ、リナはいいぜ・・・。」
「でしょ?」
「リナにもいろいろあるけどなあ。乱暴者とか計算高いのとか守銭奴なのとか・・どれもまあリナなんだけど・・・このリナ、オレは好きだぜ。」
「かなりお得になってます♪」
「こいつ。」
「きゃ!暴れないでよ!あん、ほら、中までぐちゃぐちゃになっちゃう!」

だらだらだら。
文字通り、岩と化したゼルの額から、大量の汗が。

「さて・・・じゃあ・・・とっておきのを見せちゃおうかな・・・。」
「え?もう・・・出しちゃうの・・・・?」
「出したい。いいか?」
「え〜〜〜〜。あたし、まだ・・・。もうちょっと後じゃ・・・ダメ?」
「もう出さないと。ヤバい。」
「そんなぁ・・・・。いくらなんでも、早すぎるよ・・・。」
「いいじゃないか、次は先にリナをいかせてやるから。」
「う〜〜〜〜〜〜。ちぇえ〜〜〜。悔し〜けど・・ま・・・いいわ。約束よ?」
「OK。じゃ、出すぞ?」
「あ、そっちじゃない、こっちに出して・・・」
「ここか?」
「ちがう〜〜〜。こっち。この上。」
「はいはい。じゃ、行くぞ!」
「あん・・・・・!あ・・・出しちゃったぁ・・・。」

ゼル、ロボットのようにかくかくと指先を動かす。
解凍開始。
ぴきぱき。
ぎくしゃくと立ち上がる。

「早くぅ〜〜〜ガウリイ・・・・もう一回しよ?」
「そんなに急かすなよ。準備ってもんがあるだろ?」
「だあってえ。ゼルとアメリアが来ちゃうもん・・・。2人に見られるの、イヤよ・・・。」
「なんで。オレとリナが仲良くしてるとこ、見せちまおうぜ。」
「なっ!そ、そおいうこと、さらりとゆわないでよねっ!」
「あ、照れてる照れてる♪」
「やっ・・・!もお!ガウリイのばか!別にっ!照れてなんかいないわよっ!」
「よしよし。可愛い可愛い。」
「もお・・・。」



「ふえ〜〜〜ん。どうしましょう・・・。ゼルガディスさん、早く来て下さい〜」
すでに床が溶けたアイスだらけになって、半ベソをかくアメリアのもとへ、お待ちかねのゼルがかくかくとやってきた。
なんだか、油の切れたブリキの人形のようである。
「ゼルガディスさん!ど、どうでした?」
「・・・・。」
アメリアの方を向くゼルガディス。
効果音(ぎぎぎぎぎぎぎ)

「アメリア・・・。」
「はい?」
「オレのマンションへ行こう・・・」
「うえええっ?」
何を考えたのか真っ赤になったアメリアの手を引っ張り、ゼル、ぜんまいをキリキリとまいて、急いで階段を降りる。
「ゼ、ゼルガディスさあんっ!」
「何もきくな・・・。」
「はっ!?はい・・・(ぽっ)」


3分後、リナのマンションの駐車場から、一台の車が猛スピードで走り去ったそうな。アメリアがどうなったかは、御想像に御任せ・・・していいんだろうか(笑)


その頃。
リナの部屋では。

「それにしても、おっそいわね、アメリアとゼル。一運動して、お腹がすいちゃったわよ。」
「お前なあ。あんなの、運動って言えるか?」
「そりゃあ、体力無限大のあんたからしたら、その100万分の一も使ってないでしょーけど。あたしはお脳を使ってますから。エネルギーをあげないとね♪」
「・・・負けたくせに。」
「むかっ!それ言うかな!今回は負けてあげたのよ!往復4時間かかるとこを、買いに行ってくれたあんたのためにね!」
ガウリイ、にやりと笑う。
「へえ。一応は、感謝してくれてるんだ?」
「そりゃあ・・・まあ。」
リナ、ぽっと赤くなる。
その手には、大事そうに何かを握りしめている。
「だって。近場じゃどこも売ってなかったし。こないだ買った分じゃ全然たんなかったしい。」
「そうだな。」
「でもこれで、どうしても欲しかったアイテムをゲットできたわ♪ガウリイ、さんきゅ♪」
「いやいや。オレも、念願のリナを手に入れたし。」

ホットカーペットの上で、2人は顔を見合わせる。
「しかし・・・傍で聞いてたら、変な会話だったかもね・・・。」
「?そうかあ?」
「だって。ガ・・・ガウリイが欲しいとか・・・」
リナ、ぽぽっと赤くなる。
「リナが好きだとか?」
うそぶくガウリイ。
「・・・・う。」
「見ればわかると思うんだけどな。」
ガウリイ、ごろりとねっころがって片手を頭の下に添える。
「このカーペットの上を見ればね。」




2人の周りには、たくさんの・・・


『スレイヤーズふぁいと』のカードが並んでいた・・・・。
















====================ちゃんちゃん(笑)
スレふぁいと、持ってますか?あんまし詳しくないので、どこか間違ってたらすいません(笑)カードバトルってやったことないし(笑)
ラマーズ法がわからない人は、おかあさんに聞きましょう(笑)大丈夫、ヤバいことじゃないから(爆笑)
さて、おまけをつけてお別れです(笑)こんなバカバカしいお話を読んで下さったお客様は神様です(笑)本年も、こんなおばかなそーらをよろしくお願いします(笑)ありがとうございました♪



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おまけ。


「ゼルガディスさん・・・・?」
玄関でぼうっと立ちすくむアメリアの脇をすりぬけ、ゼル、がちゃりと鍵をかける。
アメリア、ますます真っ赤でうつむく。
「アメリア。」
「はっ!はい!」
「荷物をよこせ。」
「はい!」
「ちょっと待ってろ。」

すたすたすたすた。
がさごそがさごそ。
がちゃ!
ばたん!
じゃ〜〜〜〜〜〜〜〜。
きゅっ!

すたすたすた。
今度はゼル、アメリアの前を通ってバスルームへ。

がちゃ!
きゅっきゅっ。
ざあ・・・・・・・・・・

バスタブに湯を溜めている音がする
アメリアの心臓は、どっきんどっきん。

すたすたすたすた。
ゼルが戻ってきた。
「アメリア。」
「は・・・はい・・・。」
「脱げ。」
「は・・・・え!?」
「自分でできないなら、手伝ってやろうか?」
「ええっ!?あ・・・いやその・・・え〜〜と・・・え〜〜と・・・わ・・・わたし!帰ります〜〜〜〜〜〜〜〜!」
がちゃがちゃ!
こきん!
がちゃ!
ばたばたばたばたばたばたばたばたっ!
こけっ!
ごろごろごろごろごろっ!

ゆっくりと閉まるドアの向こうで、ゼル、頭をぽりぽりとかく。
「どうしたんだ、アメリアのやつ。アイスでべたべただったから、シャワー貸してやって、ついでにコートを洗ってやろうと思ったのに・・・。」

























おそまつ!(笑)

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