「蟲」


「なあ、リナ、次はどこに行くんだっけ。」

すっぱあああああん!!

「い、いきなり殴るなよおお(涙)」
「殴られてとーぜんのこと言うからでしょ!!さっきから一体何回同じ質問すれば気が済むのよ!?」
「え・・・・・そうだっけか。」
「そうなのよ!!町をでてからこれで3回目よ!!」
「なあんだ。まだ3回じゃないか。オレにしては少ないよなあ。」
「・・・・・・・・そこを動くなぁ?」
「・・・・・は、ははははは。ど、ど〜〜〜したリナ、目が座ってるぞ??」
「まったくもう、ぶつぶつぶつぶつ。」
「なにをそんなにイラついてんだよ。」
「別にイラついてなんかないわよ!!イライライライライライラ!!」


町と町の境に、小さな山が立ちはだかっていた。
この小山を越えないと、次の町に着けないのだ。
晩秋とはいえ、ぽかぽかと暖かい珍しい陽気の中、山を歩きながら、いつもの夫婦漫才を交わしていた二人だった。

「見かけはちっちゃかったけど、歩いてみると結構あるわね。この山。」
「そうだな。山ってのは直線を歩くのとは違うから。」
「おお。珍しくマトモなご意見。」
「あのな・・・。」
ふとガウリイは、隣を歩くリナがぽりぽりと二の腕を掻いているのに気がついた。

「どーした?虫にでも刺されたか?」
「え?あ、ああ。うん、そーみたい。」
苦笑いしながら、またぽりぽりと掻き続ける。
「蚊・・・・じゃないよな。こんな季節に。」
「う〜〜〜ん。わかんない。ただ痒いだけだし。」
「それでさっきからイライラしてたのか。」
「虫刺されの薬なんかもってこなかったんだもん。」
「どれ、おにーさんに見せてみろ。」
立ち止まったガウリイから、すささっとリナが後ずさる。
「や、や〜〜よ、その目つき、なんかヤラしい。」
「な、なにバカなこと言ってるんだよ!?」
「あ、赤くなった。」
「こ、こいつ・・・・!」
やでやで。どっかよそでやっとくれ。
「いーーーから、見せろって!!」
「引っ張んないでよ!!」

リナの腕を取り、注視するガウリイ。
何故だかリナが少し顔を赤くする。
「ね・・・ねえ、も、いいでしょ?」
「・・・・・・これは・・・・」
指でそっとその部分に触れた、ガウリイの顔色がまともに変わった。
「ど、どーしたの!?」
リナの腕を掴んだまま、ガウリイは辺りをぐるっと見回した。
一本の木に目を止める。
「やはり、そうか・・・・!」
「な、なによなによ、なんなのよ!?」
「・・・・・・」
「っきゃあ!!な、なにすんのよ!!??」
ガウリイがおもむろに腰を屈めたかと思うと、次の瞬間、リナは抱き上げられていた。
「ガ、ガウリイ!!」
「黙ってろ!」
「え・・・・・?」


硬直したリナを抱え、ガウリイは落ち葉を踏み締め、足早にその場を立ち去った。きょろきょろと目を配り、やがて小さな川を見付けた。
岩が露出した山肌に、低い木が何本か生えている。
ガウリイはここを目標にしたようで、急いで山肌沿いに駆け寄り、リナをそっと落ち葉の上に降ろす。
「じっとしてろよ。」
何が何だかわからないリナは、横たえられたまま呆然と、ガウリイのする作業を見つめていた。

ザックから毛布を取り出し、簡易寝床を作る。
低い木と木の間に防水シートをかぶせ、屋根の出来上がり。
その下に寝床を敷くと、再びリナを抱き上げ、寝床の上に寝かせる。
次に鍋を取り出し、小川から水を汲む。
清潔な布を何枚か、足りないようで自分の着替えまで取り出してナイフで切り裂き始めた。
次に乾いた枝を拾い、寝床の側に持ってくると焚き火用のサークルを作る。
石で周りを囲むと、中央に薪、その上に豊富な落ち葉をかけ、火を起こす。
赤々と火が燃え出すと、ナイフを取り出し、ザックの袋の上に置く。

こちらを振り向いた。
何だかその様子がいつもと違い、リナはびくんとする。
立ち上がり、こっちに近付いてきた時。
リナはガウリイが怖いと思った。
しかも開口一番こう言ったのだ。

「脱いで。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・??」
「脱げなきゃ、オレが脱がすぞ。」
「ちょ・・・・・・・・・・ちょっと待ってよ!?」
「ほら。」
「あ、あのね!!が、ガウリイ!?ちょっと、あたし、何が何だか!!」
その問いには答えず、ぬっと手を伸ばし、ショルダーガードの留め金を外すガウリイ。
金属のかちゃかちゃ言う音に、リナは。
「ちょ、ガウリイってば!!」
「嫌なら自分でやれ。」

ガードが外され、タリスマンのついたネックレスを外そうとガウリイが屈みこむ。顔が近付いてきて、ますますリナが焦る。
「ガウリイ!」
ぷちぷちと服の合わせを外し始めたガウリイに、リナのコークスクリューパンチが炸裂・・・・・・しなかった。
ぱし、と片手で止められたからだ。
「ガウ・・・・」
呆然とするリナ。
ガウリイの表情は固いままで、一向におちゃらけモードにならない。
あっけにとられたままのリナは、はっと気が付くとボディスーツだけの姿にされている。
「・・・動くなよ。」
「・・・・・!」

ざらり、と熱い指がリナの腕に触れる。
つっと上がり、なぞるように滑る。
鎖骨に触れられ、リナがびくんと跳ねる。
「・・・他に痒いとこはないか?」
唐突な質問に、リナは固く閉じていた目をぱかっと開く。
「・・・・え?」
「だから。さっきのとこ以外に、痒いとこはないかって。」
「・・・・あ・・・・あの・・・・・?」
「リナ。」
真剣な顔が、リナの顔のすぐ真上にある。
「大事なことなんだ。他に痒いとこは?」
「え・・・あ・・・あの・・・足・・・も・・・」
「足?」
「う・・・ん・・・・左足の・・・膝の裏・・・・」
鋭い視線がリナの左足に向かう。
だがぴったりとしたタイツ状のズボンが邪魔をする。
「・・リナ。ちょっと破いていいか。」
「え!?ちょ、ちょっと!?」
リナの答えを待たず、ガウリイはリナのブーツを脱がすと、ザックの上のナイフに手を伸ばす。

ぴりり、と音がして左足の太ももから足首にかけてナイフが入った。
「ガウリイ!!」
リナの声は悲鳴に近い。
「動くな、と言ったろ?肉を切っちまう。」
「う。」
ガウリイは慎重にリナの足から裂けた布を剥がしていく。
剥き出しになった左足を持ち上げ、曲げて膝の裏を覗き込むガウリイ。
汗がだらだらでてきたリナ。
「ここか。」
ちょん、と触られたところは、痒かったところ。
「う・・・・・・・うん・・・・」
やっとのことで返事を返す。
大きな手が膝の裏からそのまま太股の裏側を伝う。
「ガウリイ!!!」
「し。静かに。」
「静かに、じゃなああいいいいいいいい!!!!」
「黙ってろ!」
一喝され、一瞬怯むがここで食い下がるのがリナである。
「い、いくらなんでもこんなことして、許されると思うの!?
お、オトメのヤワハダに・・・・・・!!!!」

ずい、とガウリイの顔が上がってきて、憤慨するリナの顔の真上で止まる。
リナの息も止まる。

怖いような静けさの中で、ガウリイの目がちらちらと、炎のように揺れているのをリナは見ていた。


「・・・蟲だ。」
「・・・・・・・・・・・・・え。」
「グザロ蛾の幼虫。聞いたことないか。」
「え・・・・・・?」
「オレは見たことあるぞ。羽化したとこを、な。」
「え・・・ええええええええええ!?ま、まさかまさかまさか!?」
ガウリイはこくっと頷いた。
「お前さんを刺した虫の正体だよ。」
リナの背中を戦慄が駆け抜ける。
「そ・・・・そん・・・な・・・・あ、あたし、作り話だとばかり、思って・・・・。そんな、人間の体に卵を産みつけて、体を食い破って孵化する虫なんているわけないと思ってた・・・・・・」
「一部では伝説みたいなもんだからな。」
「そ・・・・そんな・・・・」
リナは青ざめる。


グザロ蛾。

毒毒しいが一種、技巧的とも言える複雑な紋様の翅を持つ幻の蛾。
どこぞの博物館だか図書館に、一対だけ飾ってあるとかないとか。
マニア垂涎のアイテムだそうだが、その名を有名にしたのは、翅のせいだけではない。
何ともグロテスクな方法で繁殖するからだ。

グザロ蛾はまず、卵を産みつけるための動物を探し、目標をきめると、卵を産む重労働に備え、その動物から血を吸う。
言わば死の刻印だ。
その周囲は固く盛り上がり、小さな紫の斑点が出る。
痒みを伴うので、人は蚊かなにかと間違う。

卵を産みつけるには、皮膚の柔らかなところを探さねばならない。
適当と思われる箇所を見付け、卵管を兼ねた針を差し込む。
卵は通常一つしか産まないらしい。
だがそれは目標の中で幼虫として目覚め、その体を養分として育つ。
詳しく言うと気分が悪くなるのでこの辺にしとこう。
のちに、どこか出やすいところ(おえ)を探し、蛾として羽化するのだ。
そして最大の特徴は。
この幼虫が、ヒトの体を好むところだ。

成虫はある種の木のうろで冬を明かすこともある。
ガウリイが見付けたのは、そんな木の一本だったのだろう。



「ど・・・・しよ・・・・」
自分の体内を、今まさに虫が食い荒らしていると思うと。
さすがのリナも、冷たい汗をかいてガウリイの顔を見る。
だがガウリイは。
にっこり笑うと、いつものように、リナの頭をぽんぽん、と叩く。
「心配するな、リナ。オレが何とかするから。」
のんきそうな口調に、腹が立つどころか、震えが止まるリナ。
「何とかって・・・どうやって?」
「方法はひとつ。」
脇に置いたナイフを再び取り上げ、ガウリイはリナの側を離れる。
焚き火の上にそれをかざす。
「羽化する前に、体内から取り出すんだ。」
「と・・・取り出すって・・・・まさか・・・・」
熱せられた刃が、赤く輝き出す。
「そのまさか。まあ、オレの腕を信じろって。」
ナイフを手に、こちらを振り返るガウリイ。
リナの恐怖の時間は始まった。



「ただ一つの救いは、この虫が皮膚と皮下脂肪の間を進むってことだ。」
「・・・・・」
「注意して見れば、必ず見つかる。」
「・・・・・」
「だから、動くなよ。」
「動けるわけ、ないでしょ・・・・」

虫も怖い。
羽化する瞬間なんて、絶対に想像したくない。
だけど、これもちょっと困るよお。
裸の足を、ガウリイの痛いくらいの視線がなぞっていく。
そんな場合じゃないとは思いつつ、次第に顔が火照る。
ガウリイの指が触れる。
ぴく、と跳ねてしまう。
虫が怖いからだ、とガウリイが思ってくれるといいけど。
すでに額にはびっしょりと汗をかいてしまい、それが目に入るとしみる。
恥ずかしくて死んじゃいそうだ。

「痒いと気がついたのはいつだ?」
「え・・・・と・・・あの・・・・今朝、かな・・・・」
「町でか?」
「う・・・ううん・・・町を出て、この山に入ってから・・・」
「そうすると、かれこれ何時間だ?」
回らない頭で、必死に考えるリナ。
「6時間・・・・かな・・・・」
「やばいな。」
「え。」
「あと4時間だ。」
つまり、羽化するまでの時間か。
「足にはいない。」

ガウリイが足首を放した。
顔を上げたのでその横顔を見ると、ガウリイも額に汗の粒を浮かせている。
ふいとこちらを振り向く。
「だとすると、上だな。」
「え・・・・・・」
「リナ」
あまりのことに、涙ぐんでいたのだろう、ガウリイがそっと指で目の辺りを拭った。
「ごめんな、オレしかいなくて。だけど、命にかかわることだから。」
「う・・・・ん・・・・」
わかってはいるが、顔が真っ赤になるのは止められない。
「大丈夫♪」
この場にそぐわない陽気な声が頭の上からした。
「よしんばリナの裸を見たって、オレならすぐ忘れるから♪」
おい・・・・それで慰めてるつもりか・・・・・


「服を脱いだら、自分で見れるとこは見てみろ。黒っぽいものが動いていたらそれがそうだ。」
「うん・・・・」
リナの体を起こそうとしたガウリイの手を、リナは押しとどめる。
「だ・・・だいじょぶ・・・」
リナは身を起こし、肩で止まっていた上着を脱ぎ捨てる。
それを抱きしめ、ガウリイに向かって一言。
ちょっと涙目になってたが。
「あ・・・あっち向いてて・・・・」
どっちみち見られてはしまうのだが、そこはそれ。
ガウリイは何も言わずに背を向ける。


「い・・・いないよ・・・」
ガウリイは振り向く。
息を呑んだのを、リナに気付かれないといいが。
前を上着で隠し、真っ赤になって俯いているリナ。
剥き出しの肩に、赤っぽい髪が映える。
普段、ほとんど肌を見せない魔導士の服装は、リナの白い肌を守っていた。
ボディスーツを腰まで落とし、手袋を脱ぎ、片足のズボンは裂かれ。
最初の動悸が収まると、リナのみじめな姿に、ガウリイは胸が痛んだ。
あまりに可哀想すぎる格好じゃないか。
女の子なのに。

「あとは背中か・・・」
「う・・・ん。」
「上着で押さえてていいから・・・腹ばいになれるか。」
「うん・・・・」
消え入りそうな声。
ガウリイは再びリナに背を向ける。
ナイフをもう一度火で浄める。
鍋を火にかけ、細く切っておいた布を煮る。
包帯にするためだ。

振り向くと、寝床の上に横たわる、しみひとつない背中。
まだ誰も踏み込んだことのない雪原のようで、ガウリイは一瞬ためらう。
だが意を決し、屈みこむ。
早くしないと、虫がもう、取り出せない場所まで行く可能性がある。
ぼんのくぼまで行ったらお終いだ。
それもだが、陽が落ちてしまったら。
松明だけで見つけられるだろうか?
焦る気持ちを押さえ、すべてを頭から追い出して、ガウリイは目前の問題に集中。

「ねえ・・・ガウリイ・・・」
「ん?」
「しゃべっててもいい・・・・?なんか身が持たない・・・」
「・・・いいぜ。それで気がまぎれるなら。」
「あのさ・・・・もし、ガウリイの手に余るようなら・・・・」
「ん?」
「捨てて逃げてね・・・・」
ガウリイの指が止まる。
「何バカなこと言ってるんだ。」
「だって・・・・見つからないこともあるんでしょ・・・・」
「必ず見つける。そう言ったろ?」
「でも・・・ダメな場合もあるよね・・・・?」
「・・・・・」
「そしたらさ・・・早く、あたしから離れてね・・・・」
「お前を一人にしたりしない。」
「だって・・・・」

ぽつりぽつりと話すリナ。
涙声でもなく。
諦めたような、優しいような、疲れたような声。
「羽化するとこ・・・見られたくないよ・・・」

ぽか。

「いた!何す・・・」
今、リナの頭をぽかりと叩いたこぶしを握り、ガウリイが眉を寄せてこちらを睨んでいた。
顔をそちらに向け、びっくう、となるリナ。
「それ以上バカなこと言うと・・・」
「言うと?」
「くすぐるぞ。」
「きゃ、きゃははは。そ、それだけはヤメてええ!!」
身悶えたリナを、おかしそうに見るガウリイ。
「まだくすぐってないってば。」
だがその目がまた、真剣に戻った。
「ちょっと待て!そのまま動くな!!」
「え・・・」

「ちょっと我慢しろよ!」
かけ声と共に、鋭い痛みがリナの背中を走った。
「あっつ!」
痛みは二度。
その痛みの中にさらにえぐるような痛み。
ぶつっと、何かが抜ける音。

ガウリイは血の滲むナイフの先端からそれをつまみあげ、焚き火に向かって投げた。
じゅう、と火が上がる。
気を失いかけたリナの目に、鍋から布を出して絞るガウリイが映った。




「目が覚めたか。」
どこからともなく、声が降ってきた。

リナは頭を動かそうとしたが、自分がうつぶせのままなのに気がついた。
がさり、と落ち葉を踏む音がして、目の前にブーツが見えた。
目を向けると、しゃがみこんでいるガウリイ。
「あたし・・・・」
「ああ。あのまま気絶したみたいで、今まで眠ってたんだ。」
そっと、背中にかけられた毛布の上に手が置かれる。
「痛むか?」
「・・・うん・・・少し。ひきつる感じがする。」
「ああ。縫ったからな。」
ガウリイは、しばし考え込むように口を閉ざした。
「どうしたの?」
「うん・・・・あのな・・・・」
「??」
くしゃくしゃ、とリナの髪がかきまぜられた。
「少し・・・傷が残るかも知れん・・・・・・・・・・・」
リナの目の前に、金色の頭が降りた。
地面にこすりつけるように、ガウリイがこうべを垂れていた。
「すまん。」
「あ・・・」
ガウリイが何故黙り込んだのか、やっとリナは理解した。
じっと、その豊かな黄金色の髪に覆われた頭を見つめる。
腕を伸ばし、その頭をつん、とつつく。
「何で謝るの。」
「え・・・だって・・・。嫁入り前の女の子に、傷を付けちまったし。」
「あんたって、変なところでマジメよね。」

嘆息する。
呆れたのではない。
しょうがないな、というため息。
ちょっと照れたため息。

「あんたはあたしの命を助けてくれたんでしょ?違う?
謝ることなんて、何にもないわよ。」
「リナ・・・・」
「ほらほら、顔を上げて。大の男が簡単に頭を下げないの。」
「・・・お前こそ、変なとこでマジメじゃないか。」
言いながらも、ガウリイは顔を上げた。
目が会う。

「それよりも。」リナが赤面する。
「ん?」
「早く忘れてね。」
「??何を??」
「・・・だから。」
リナ、コークスクリューパンチの準備。
「お前のハダカ?」
「忘れろおおおおおお!!!」
炸裂。
「おぶう!」
今度はヒットした♪



ああ。
良かった。
蟲がいたのが背中で(笑)


























===========================えんど♪

ダークな壁紙に偽りあり・・・(笑)
今回何がダークかと。やっぱり蟲かな(笑)
変な意味でなしに、ガウリイがリナの服を脱がせるとしたら、と変な想像をした結果がこれです(笑)頭腐りまくってますね。そろそろ発酵して食べごろかな?(爆)
それでは、ここまで読んで下さった方に、おまけをつけてお別れです。
そーらがお送りしました♪



おまけ。======================







「起きられれば・・・・メシができてるぞ。」
「え・・・あ・・・うん・・・」
ガウリイが体を起こそうとしてるのに気がつき、慌てるリナ。
「じ・・・じぶんでできるから。」
腕をつき、体を起こす。
「ちょっと・・・あっち向いてて。」
「はいはい。」
苦笑いをかみ殺したような声がして、ガウリイは焚き火の方向に去る。

毛布を巻き付けたまま、その中に手を入れ、
リナは前を掻き合わせ・・・・・・
あり。
ボディスーツ着てる。
ぴろ、と前をめくって中をのぞくと、包帯が見えた。

・・・・・・・・・・・・・・・。

これってましゃか・・・・・・・・?

ぎちぎち、と振り向いたリナに気付かず、ガウリイは鼻歌なんぞこきながら、鍋をかき回している。ああ。いいにおひ。
いやいやいかん。
それより先にすることがある。

子供の頭ほどもある、苔むした岩を持ち上げる。

ふっふっふ。
忘れてもらうわ、何もかも・・・・・・・・・・・・・・・・・






======================ホントにえんど♪


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