「必要とする日」


ひょっとして、俺はずっとこうして待ってたのだろうか。
ほおづえをつきながら
 
 
 
闇に咲きにおう蒼蒼たる月華はいつしか春暁という名の実を結ぶ。
 
 
目を覚ませばひとり。
催促するカーテン越しの朝暉に身を起こし、俺は朝を部屋に招き入れる。
窓からは透明な光が流れ落ち、鳥たちがをおはようを届けに街を舞う。
それはいつもと変わらぬ朝の光景を装っていた。
開け放つ窓へと滑り込む風には春のにおい。
「とりあえず、アトラス・シティにでも行きますか。」
そのつぶやきは春色の風に乗り、一足先に旅立った。
 
 
俺はひとり街を出た。家宝として代々伝わる剣を手に。
それから剣のみを頼りとする生活が始まった。
明日をも知れぬ毎日。
息を吸って、吐いて。ただそれだけの毎日。
同じ日々の繰り返し。
そして、そんなある日の午後だった。
 
 
 
争いの気配。
たまには『正義の味方』でもしてみるか。
「それぐらいにしておくんだな」
「こそ泥共、とっととシッポをまいて逃げ帰るがいい。そうすれば、命だけは助けてやるぜ」
「きさまらに名乗る名前はないっ!」
あまりにもお約束すぎたかなぁという気はなきにしもあらずだったが、正義の味方というのはお約束を守るものである。と思う。
第一、なぜか気を悪くした相手がそんなことを考える暇を与えてはくれなかった。
しかし、正義の味方で現れようがどう現れようが結果は一緒なわけで…。
 
「大丈夫か?」
俺は動けなかった。
そこには俺の予想を裏切りまくった女がひとり。
確かに野盗にからまれる女がひとりの構図はあたっていたのだが、そこにいたのは小柄で華奢な体つきの15に届くか届かないか程度の少女だった。
いや、別にコナかけようと体張ったのが報われなくて落胆したのではない。
俺を動けなくしたのは、その少女の放ついのちのひかりだった。少女の持つつよさだった。
最初、賊にからまれてるわりには恐怖やなんかの気配がないのが気にかかったのだが、それはいきなりのことで動揺しているせいだろうと思った。
しかし、彼女の瞳がそれをきっぱり否定していた。
明日。
紅い瞳にすむもの。
俺の知らないもの。
彼女は今に生き、明日をみていた。
小さな体からあふれ出す明日への自信と、覚悟。
いったいどこから来るというのか。
彼女だったらこんな盗賊たちにやられるわけはない。
こんな彼女だったらひとりでも旅していける。
それは一目でわかってしまった。
だが…
「――そうか、よし、それじゃあオレがアトラス・シティまでついていってやろう」
俺は彼女の中に忘れていたなにかを見出そうとしていたのかもしれない。
 
 
 
「まったく、なんだってーのよ。さっきまであんなに晴れてたってゆーのに。
髪が傷んじゃうじゃない。」
文句を言いながらでも、髪を拭く手は休めない。
その自慢の髪はいつもの燃えるような紅い瞳に映える栗色ではなく、銀色に染まっていた。
なんでも生体エネルギーの使い過ぎによって引きおこされる現象らしい。
とりあえず、しばらくすればもとに戻るということで体に影響はないと聞き、俺は胸をなで下ろした。
そもそもなんでそんなことになったかと言うと…って、やめておこう。
言たってどうせ信じてもらえそうにないし、なにより俺は人に説明するのはあまり得意ではない。
それでも聞きたいと言うのなら、このリナに聞くといいだろう。まる一日つぶれること請けあいである。
「まぁ、こればっかりはしょうがないな。
良かったじゃないか。こんな大きな樹があって。
とりあえずここで雨宿りができるんだから。」
「そんなのんきなこと言ってないで、あんたも早く濡れた髪拭きなさいよ。
風邪なんかひいても知らないからね。」
「へいへい。」
とある事件に巻き込まれ、もうひとりの当事者と別れたのはついさっきである。
アトラス・シティへと向かう街道で、いきなり降りだした雨にぶぅたれる女が約一名。
「だいたい『翔封界』で飛んでけば、こんな雨なんか問題ないのに。」
「その髪がもとに戻るまでは魔法厳禁だって言ったろ。」
ここ何日か繰り返される同じ発言にリナは俺の顔をちらっとうかがうと、こっそりため息をついた。
 
 
なかなかやみそうにない雨に座りこんだ俺達はぼんやり空を眺めていた。
いつしか肩にかかっていた心地よい重みが真白な時を作り出し、色つきの世界を開いたとき、俺に明日が生まれ落ちた。
 
「――しかしリナよ――」
「あいつに利き手で握手させちまうとは――さてはあいつ、お前さんにホレてでもいたのかな?」
「ばかなこと言わないの」
そう軽く流すリナの笑顔につられたのか、言いよどんでいた言葉がこぼれ落ちる。
「――ところでさ、お前、アトラス・シティに着いたあとはどうするつもりなんだ?」
俺はアトラス・シティまでの旅の連れである。
アトラス・シティに着けば、リナは旅の魔道士に俺は旅の傭兵に戻る。ただ今までどおりの生活に戻るだけ。
でも、俺はあの日の予感をどうしても手放せずにいた。
それは前から知っているような、これからすべてを供にするようなそんな予感と呼ぶこともできない、むしろ願望と呼ぶべきものなのかもしれなかった。
だが、離れることはない。なぜか確信があった。
こう見えても俺のカンは結構当たるのだ。
運命の出会い。人はそう呼ぶのかもしれない。
でも、俺はそんな言葉で片付けたくはなかった。
 
「これで決まったわ。当面の旅の行き先が、ね」
俺はわけがわからなかった。
そのせいかもしれない。その一言を容易く口にできたのは。
「――どこだい?」
「あなたの行くところ、よ」
「……はぁ?」
「光の剣を譲ってくれる気になるまで、ずっとあなたの追っかけをやらせてもらいますからね」
あまりよくわからない話の展開だったが、とりあえず光の剣を俺がなくすかあいつに譲るかでもしない限り、俺たちは一緒だということらしい。
あいつらしい答えだった。
まぁ、答えを相手にまかせた俺がとやかく言えたことではないのだが…。
 
「なぁ、俺のこの鼓動、聞こえてるか?』
俺の問いかけに夢を結ぶリナはまぁるい笑みで答えた。
 
 
 
『ガブリエフ家の長男が』
『ガブリエフの名に恥じぬよう』
兄にはいつもそんな言葉がつきまとった。
でも、決して逃げようとはしなかった。
強い人だったから。なにより優しい人だったから。
幼き頃から才長けた兄。
その分、まわりからの期待も大きかった。
だから俺はずいぶんと自由にできた。まぁ、兄と比べての話だが。
一応光の剣を継承しガブリエフ家を継ぐ資格があるとはいえ、剣技はともかく学問の時間はとことん苦痛でしかなかった俺にはまずありえないことであったから。
跡継ぎとして疑うものなどなかった。そう、あの日までは。
俺たちを取り巻く小さな世界が音をたて、内へと崩れ落ちたあの日。
世界を形作っていたその壁は俺たちを取り囲んでいたのか。俺たちが壁で取り囲んでいたのか。
『お前は自分の決めた道を歩むんだ』
ことあるごとに発せられた兄のこの台詞は、果たしてどこまで俺に届いていたというのだろう。
 
それは、成人の儀も近づいてきたある日のこと。
やわらかな陽射しが降り注ぐ午後の庭で、兄は儀式で披露する剣の型を練習していた。
そんな様子を俺は同じく庭で芝に寝転び眺める。
すると暄和なときを切り裂き、突如として強烈な光が目を刺した。
元凶は笑いながら剣をきらめかせる。いたずらっぽい笑みの浮かぶその顔は俺より子供のよう。俺が睨みつけると、しぶしぶと剣に戻った。
そうだ!思うが早いか家の中。
俺はこっそりと光の剣を持ちだし、駆けよる。
ガブリエフ家では成人の儀において、家督から渡された光の剣で一同の前にこの型を披露することによって成人とみなされるのだ。
普通はその儀式ではじめて光の剣を手にする。
光の剣はいくらガブリエフ家のものであるからといって、そうそう触れるものでも持ち出せるものでもない。
でも、俺は兄が光の剣を振るう姿を早く見てみたかった。
これが光の剣だっららどんなにかすばらしいだろうと。
さすが伝説の剣だけあって、光の剣はその細工にも目をみはるものがある。
それはまわりのものも同じだったのだろう。一様に困ったものだという顔をしているものの、咎める声はない。
俺は兄に声をかけ、光の剣を手渡そうと…。
 
その瞬間、ときが凍った。音も色も、言葉でさえもこの世界から消え失せた。
光の剣を振るうことができない?
そう言えば。俺は思い出す。
兄は決して光の剣には近づこうとしなかったのではなかったか。
剣を好きな俺が光の剣に近づくのにもいい顔をしなかったのではなかったか。
もちろん、家宝が剣だからといって特別剣技に優れていなければならないことはない。
だが、触れることさえできないなら話は別だ。
継承の儀も光の剣を使う。そうやって代々受け継がれてきた。
それからだった。彼らの目が語っていた。
これではガブリエフ家の跡取りたり得ないと。
そんななか、兄の成人の儀の日が訪れようとしていた。
 
 
すべてが寝静まった夜、俺はそもそもの原因たる剣の前にいた。
『こんなものがあるせいで…』
しかし、あの時の決意とは違う。
それは俺がまだ幼かった頃。
 
身動きさえとれぬほど時計に家に縛られた兄を見兼ねて俺は光の剣を隠した。
そこにあったのは『これさえなくなれば大好きな兄さんは開放される』という一途な想い。子供の浅はかな考え。
当然かなりの騒ぎになった。
かなりの騒ぎにはなったが、所詮子供のいたずらである。なにがどう変わるものではない。
強いて言えば、俺が途中で居眠りをしてしまうほどのお小言をくらったくらいなもんだ。
あの剣をどこにどうやって隠したかなど覚えていない。
しかし、俺はあの時の兄の顔を忘れることはないだろう。
はじめからこうなることはわかっていたと照乎に物語る諦めた、でもやはり悲しげな顔。
俺をなぐさめる目にはかすかな羨望。一縷の望みも奪われた絶望の浮かぶ微笑み。
何処かに隠してどうにかなるような問題ではないことがわからないほど、もう俺は子供ではなかった。
そうなると、俺のすべきことは決まっていた。
懐に手をやる。
そこにはあの日の約束。
 
優しかった。暖かかった。
大好きだったばあちゃん。
あの日もいつもと変わらぬ笑みで迎えてくれた。
光の剣を隠したことを怒られたからではなく、あの兄の顔に悲しくなった俺はいつものようにばあちゃんの膝で泣いていた。
「ガウリイ。」
いつもとはどこか違うその口調に顔が上向く。
「いつか。お前にはこれを必要とする時が来るだろう。
でも、そのときに私はお前の側にいてやれるかどうかわからない。
だからお前に渡しておくよ。」
かすかにみどりがかった碧い瞳に厳恕な色が重なる。
そして、小さな俺の手にそっと袋を乗せた。
「使うべき時が来るまで大事に持っておくんだよ。」
俺は涙をぬぐって挑むようにその視線を受け止める。
「わかったよ、ばあちゃん。
その日までちゃんと持っておくから。」
その言葉の持つ重さに気付かない幼い俺。
しかし、わからなくとも答えは口をついて現われていた。
ばあちゃんはとても満足げに微笑んだ。柔らかく、悲しく、重く、そして強い笑み。
すでにあの色は瞳から抜け落ちている。
俺をつきぬけ、はるか彼方を見すえるふたつの眼には何が映っているのか。
ばあちゃんにはこの日が見えていたのだろうか。
「『強く』なりなさい。ガウリイ。」
頭をなでる。
ただただ目を丸くして手のひらを見つめるばかりの俺に、
「女子供には優しくするんだよ。」
ばあちゃんは優しく頭をなで続けた。
いつまでも。いつものように。
 
俺は光の剣に手をかけた。
しかし、それがこれから兄に俺にもたらすであろうことすべてをわかるほど、まだ俺は大人でもなかった。
 
 
 
成人の儀の前夜、俺は光の剣を手に家を出た。
まずは俺の名を名乗っても顔色を変えない人々の住む街までやってくることに骨が折れた。
俺の顔を知ってるやつに会おうものなら問答無用で連れ戻されるのが関の山だ。へたをすると、家にとりいるために俺を利用しようとするかもしれない。
そうしたなか、俺はどうにか誰にも見つからずに離れた街までたどり着いていた。
次は、剣しか持たない俺は傭兵のような仕事をするようになるのだが、仕事の依頼を手に入れるのに苦労することになる。
傭兵は腕ひとつでわたっていけるものでもないらしい。
仕事の話を聞きに行っても、『子供に用はない』と、まず相手にされない。
そういう場合はちょっと俺の腕を見せてやればなんとでもなる。
一番困るのは報酬の交渉だった。
たいていは子供だからと足元を見られる。
しかし、背が伸びて体格も大人と変わらなくなるころには仕事に困らなくなっていた。
それでも、報酬などの交渉事だけは相変わらず困った。
これは子供だからとかそういう問題ではなかったようだ。
 
生きることに必死だった。
そんなことに構うほどの余裕はなかった。
もしかしたらそうやって逃げていただけかもしれない。
しかし、気付けば頭の中に響くその声は耳をふさがずにいられぬまでに大きくなっていた。
『俺がこれを持って家を出るだけでどうにかなるものなのか』
『家宝たる光の剣のない家にひとり残された兄は大丈夫だろうか』
眠れぬ夜もあった。
そんな時は仕事に酒におぼれた。時には女にも。
自分につきまとうすべてのものを振りはらうようにひたすら剣を振るう。
その時だけはすべてを忘れた。
自分に近づくすべてを拒絶した。
怖かった。いやだった。
見えぬ明日が。同じ明日が。
それでも何も変えられぬ自分が。
そして、必ず夢を見る。
 
 
『なぜひとり逃げた?』
『光の剣のないガブリエフ家に残された俺はどうなる?』
『俺のことを思ってではない。お前はガブリエフ家から逃げたかっただけだ。』
『そうやって俺のせいにして自分をなぐさめてるのさ。』
 
まただ。
最近は見ないと思っていた。夢。
俺はこれが夢だと言うことを知っていた。
 
――兄がこんなことを言うわけはない。
――だが、そう思ってはいないと言いきれるか?
 
その声から逃げる俺の前にはいつものドア。
また俺はドアの前に立っていた。
だめだとは思いつつもドアに手を伸ばす。
すると、びくともしなかったはずのドアはひとりでに開いた。
そのドアの先には明日を湛える紅い瞳に栗色の髪の少女。
俺達は歩き出す。
何も言葉を交わさない。必要なかった。
目的地など知らない。その先に何があるのかなんてどうでもよかった。
ただふたりで歩いていた。
わかっているのはただひとつ。このドアは他の誰でもない彼女にしか開けなかったということだけ。
俺がドアを振返ることは一度もなかった。
 
そして、俺は長い、長い夢から覚めたことを知る。
 
 
 
「よう。目ェ覚めたか。」
「『目が覚めたか』じゃないでしょ。こんな時間まで。
なんで起こさないのよ!」
すでに太陽は赤い。
しかし、起こさなかったことよりもどちらかと言うと、知らないうちに俺の膝の上で寝ていたことに怒っているようだった。
俺の前で眠ってしまったことに戸惑ったのかもしれない。
ひとりで旅してきたのだから。
俺も人前で眠るなんてことはどれくらいぶりだろうか。誰かの隣でこんなに心休まるときが来ようとは。
「なんでって、お前さんがあんまし気持ち良く寝てたもんだから起こしちゃ悪いかなと思って。
第一、やっと雨があがったとこだし。
それに、まだ本調子ってわけじゃないんだろ。」
まだ手のひらに残るリナの髪の感触を握り締め、瞳を覗きこむ。
俺も今まで寝ていたから。とは言えないか。
「…さ、早いとこ宿屋探さないと部屋とれなくなっちゃうわよ。」
どうやら人から心配されるのには慣れていないようだった。
 
 
アトラス・シティへと続く街道に動き出す影がふたつ。
閉店間際の太陽で大写しの後ろのふたりは輪郭を失い、やがてひとつになっていった。
「きれいな夕焼けだな。明日はきっと晴れるぞ。」
「なににやにやしてんのよ。明日晴れるのがそんなに嬉しいわけ?」
そういうリナも朝日のような笑顔だ。
夕陽の先にリナも俺と同じものを見ているのだろうか。
「ああ。」
二つの太陽に眩しい俺は満面の笑みで答えた。
 
 
 
夢の続きをひとりで見ていた。
今はそう思う。
だが、例えそれが夢だとしても俺の中から消えてしまうことはない。逃げはしない。
リナの笑い声が照れた頬が、幼い寝顔が毅然と明日に立ち向かう横顔が忘却の彼方へ連れ去ろうとしても。もう、明日を自分を見失わない。
そんな軌跡の果てに今の俺がいるのだから。
そんな軌跡だからこそ、リナと出会えた意味がわかるのだから。
なにげない日常にあった本物。
探していた、追い求めていた真実。
毎日の暮らしの中にちりばめられていた小さなしあわせ。
それはそれに気付くことのできた自分の中にあったしあわせ。
日々新たなよろこびと出会う。そのよろこびを一緒に確かめていくことのできる人がとなりにいるしあわせ。降り積もるしあわせは明日の俺を築く。
昨日の次は今日。今日の次は明日。ひとつとして同じ日などあるはずがない。
当たり前のことに今更ながら気付く俺。気付かせた君。
俺はコンパスを手にした。
これでもう明日に迷うことはない。
あるはずもない夢に惑わされることも。
 
 
手を胸に目を閉じる。
そこには約束。
少々減ってはいるものの、あの日の誓いそのままに約束があった。
 
ばあちゃん、ごめん。
約束、ちゃんと守れてなかったみたいだ。
もっともっと『強く』なるよ。
自分の弱さに負けないように。笑顔の兄さんに会えるように。
俺が自分で守ると決めたもののために。
そして、やっと使いみちがわかったんだ。ばあちゃんが思ってたものと違うかもしれないけど。
でも、きっとばあちゃんも喜んで賛成してくれると思うんだ。
必要とする日もそんなに遠くないみたいだし。
だから、その日まで大事に持っておくよ。
そして…
 
ありがとう
 
空に向かい解き放つ。
 
 
先を行くリナが怪訝な顔で振返る。
――聞こえた、か?
いつのまにか足の止まっていた俺はただリナの言葉を待った。今は俺だけに向けられるこの瞳をまっすぐ捕らえて。
しかし、何をどう納得したのか。そんな俺に何を見たのか。
リナは何も言わず、また前に向かって歩き出す。
俺に鮮やかな微笑みを焼きつけ。
ふうわりとマントが後を追う。俺はすぐにリナのとなりに並んだ。
アトラス・シティはもうすぐそこだ。
 
 
通り過ぎる雨の向こうで夏が笑っていた。
 
 
《おわる・おわるとき・おわれば・おわれ(涙)》
 
 
最終陳述
これ、ホントの副題を『みんなブラックブラックって…そんなにブラックじゃないやいっ』と言います。激注:ブラックとは過去のこと!(滅殺)
とことんブラックのやつもいいですけど、まっ、たまにはと言うことで(^^;。
既にお気づきのようにこれはある曲を元に暴走しました。もろ、まんまです(滝汗)。
○●○●ファンの方、曲のイメージ壊しちゃったらごめんなさいです。
拙い文ですが、もの書きのきっかけを与えて下さったそーら様に捧げます(捨っ←!?)。 あきら

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