「He has cold」カゼにはス◯ナ(笑)


「う〜ん・・・・」
「あ、ガウリイ起きた?」あたしはタオルを絞っていた手を休める。
ここは宿屋のガウリイの部屋、あたしは今、ガウリイの看病をしている。
「あれ?・・・オレ、どうしたんだ?」
「とにかく、おとなしく寝てなさいよ。」
起き上がろうとするガウリイをとめながらあたしは言った。
「いや〜大変でしたね、ガウリイさん。」
いつものニコニコ顔で現れたのはゼロス。
「なにしに来たのよ、ゼロス。」
どうせロクな理由じゃないと思ったが一応聞いてみる。
「ちょっとガウリイさんの様子を見に来たんですけど・・・
大分なおっちゃったみたいですね〜、いや〜残念です。」
「・・・・?・・・・なんでだ?」
「ガウリイさんは憶えてないと思いますけど、昨夜ガウリイさんは高熱でうなされてたんです。
そこで、ガウリイさんの苦痛や、看病してたリナさんの不安や焦り・・・
つまり、負の感情をごちそうになってたんですけど・・・」
「ぜ〜ろ〜す〜!!」
首でも絞めてやろうとしたが、ゼロスは空間に消えてしまう。
『仕事の途中だったんで、僕はこれで・・・』
だぁぁっ!!あの生ゴミ魔族!こんど会ったら一発殴っちゃる!!

ゼロスが退散した後、先に口を開いたのはガウリイだった。
「すまん、リナ。心配かけちまって。」
「べ、べつに・・・」言って、あさっての方を向くあたし。
「リナ・・・」
「なによ」
「オレって何で熱出してたんだ?」

ぱこ〜〜〜〜ん

「いてて、病人に何するんだよ、頭に響くだろ・・」
「あんたがくだらないボケかますからでしょ!」
「べつにボケてないぞ、ちょっと忘れただけだ」
「同じじゃないの!・・・・とにかく、あんたは昨日、川で水に浸かりながら気絶しててこうなったの!」
あたしの言葉に眉をひそめるガウリイ。
「なんでオレは川で気絶してたんだよ・・・・」
「そりゃあ、あたしがメガ・ブランドぶっ放してガウリイが川のほうに吹っ飛んだから」
あたしは平然と答える。
「おいっ!じゃあこれはおまえのせいか?!」
「ガウリイが勝手に川のほうに吹っ飛んだんじゃないの、あたしのせいじゃないわよ」
「おまえなぁ・・・・まっ、いいか、おかげでリナに看病してもらってるんだし♪
このままもうすこし看病してもらおうかな♪」
ガウリイの言葉におもわず顔が赤くなる。
「何言ってんのよ、明日までには完全になおしなさいよ!伝説の剣が眠ってる
っていう洞窟に行くんだからね、なおす気ないんだったらおいてくわよっ」
そんなあたしを見てガウリイが苦笑する。
「はいはい・・・ところでリナ、ハラへった」
「OK、持ってくるわ」
部屋から出ると、あたしの顔から笑顔がこぼれた。
なんだろう?なんだかうれしい気分だ、ガウリイの世話するのがうれしいのかなぁ?
あたしはそんなことを考えながら一階の食堂におりていった。


あれ?ここは・・・あたしの部屋?それにさっきまで夕方だったのにもう朝?
たしか・・・ガウリイとごはん食べて、片づけて・・・・そうか、あたしあの後
いつのまにか寝ちゃったんだ。ガウリイがここまで運んでくれたのかなぁ。
「お〜い、リナ起きたか〜?」
ドアの向こうからガウリイの声がする。もう風邪は大丈夫みたいね。
「ちょっと待ってて・・・・」
ん?なんか喉がおかしいな。それに、起き上がろうとしてるのに体に力が入らない、
そういえば、なんか体がだるいし、頭も痛い・・・って、まさか・・・
「どうしたんだ?入るぞ」
だぁぁぁっ!勝手に人の部屋に入ってくるなぁぁぁ!
大体、何でドアに鍵がかかってないのよっ!
「ちょっと調子が悪いだけよ・・・」
なんとか声をしぼり出す。
「大丈夫か?」
あたしの額にガウリイが手をあてる。
「う〜ん、オレの風邪がうつったみたいだな」
ああぁ・・・やっぱり・・・・
「これくらい大丈夫よ」
起き上がろうとしたあたしをガウリイが止めた。
「おとなしく寝てろよ、こんどはオレが看病してやるからさ」
あたしの頭を撫でながら言うガウリイ。
これじゃあ昨日と逆じゃないの!
これでまたガウリイにうつったりしたら暴れるぞ。あたしは。

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ふぅ、やっとできた♪時間かけた割には・・・って気がするけど
まあ気にしない気にしない(気にしろよ)そーらさん、遅くなって
ごめんなさい(^^;)できればガウリイサイドも書く予定です。
では、ここまで読んでくださってありがとうございました(^^)

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