『Dear……』



「なぁ、リナ。」
ぽかぽか陽気に誘われて、見晴らしのよい丘で日向ぼっこをしている時に。
何気ない口調で言ったのはガウリイだった。
いつもとおんなし微笑み。いつもと変わらない優しい口調。
だからあたしも何気ない振りをして答えてみた。
「なぁに?」
「好きだっていったらどうする?」
「えっ!?」
不意打ちのような問いに、それまでの雰囲気は崩されて。
「ど、どうしたの、突然に。」
「いや、リナはどう思ってるかなぁと思って。」
顔を真っ赤に染め上げたあたしとは対照的に。
普段通りの優しい面持ちで空を見つめてるガウリイ。
ふと視線を感じ、ガウリイがこちらに振り向いたのが判る。
あたしもガウリイの方に顔を向け、瞳を見つめ返す。
いつもあたしを守り、見つめて来た瞳。
今も。攻める訳でもなく、ただ純粋に答えを求めている。
「うーん、どうだろう。」
どうしたいんだろう?あたしは色々と想いを巡らせる。
1つ判ってるのは。
「ガウリイのことは…嫌じゃない。ぜったい。」
あたしの返事にガウリイは嬉しそうに頷いて、
「じゃあ、いつか言ってみようかな」なんて言っていた。
 
 







次のページへ進む♪