「夢見るゼルガディス・第二夜」

「夢ゼル」また書いちゃいました♪今度こそギャグでいくぞ♪
・・・・・ホントかな(汗) ぜるあめ作品を下さった穂波さんに捧げます♪
出だしが某ツリーのむつみさんの「等価交換」と同じかも(^^;;)
むつみさんごめんなさい!(^-^;;)
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 俺は残酷な魔剣士ゼルガディス。今日も今日とて孤独に一人、荒野をゆく。
 そろそろ寝床を探さなくては。

  その晩、ゼルガディスは夢を見た。


  目をあけると、目の前に手があった。
 白くてぷにぷにしている。しばらく考えてから手に意識を集中させると、
 目の前のものがもぞもぞと動いた。

  ・・・・・?

  いつもの、ごつごつとした岩状の手ではない。
 ゼルガディスは跳ね起きる。
 まさか。こんなことが。
 夢にまで見た、元の体に戻れたのか!

  ・・・しかし。妙にちいちゃいな。

  「ゼル」
 明るい声がして、ゼルガディスは呼ばれた方を振り向く。なんであんなに地面が近いんだろう?振り向いた先には、大きな足があった。
  きょ、巨人か!?慌てて振り仰ぐ。

  そ。そんなバカな。

  「おめめが覚めたのね。ゼル。」
  巨人の正体は、少し大人びたアメリアだった。
 だが、いつもと口調が全然違う。
 第一、ゼル、だと?ゼルガディスさん、じゃないのか?

 「なあんだ、やっぱり起きてたんじゃない。」
 巨大リナ登場。
 「だから早く戻ろうって言っただろ。可哀想じゃないか、一人にして。」
 さらにバカでかい。
 こいつは誰だ。大仏か?いや、ガウリイだ。
 「こら。おはようの挨拶は?」
 腰に手をあててリナがこちらを覗き込む。
 「朝っぱらから不吉なもの見せて怯えさせるなよ。怖がってるじゃないか。」
 「ふきつ・・・・・?」
 きらーーーーんと光る巨大リナの目。
 「わーーー、ごめんなさいいいい。」
 「甘い!ごめんで済むか!
 リナに蹴飛ばされ、きゃいんきゃいんとガウリイ退場。

 「でもホントにおとなしいわね。・・・おネツかな?」
 アメリアの顔が近付いて、ゼルの額に柔らかいものが触れた。
 や、やめろおおおおお!
 ゼルの心の中の葛藤に気が付かず、アメリアはおでこを離す。
 「おねつはないみたいね。」
 「おなか、減ってんじゃないの?」
 「リナじゃあるまいし。」雨後のタケノコのように復活するガウリイ。
 「あんたさっきから喧嘩売ってんの?」
 「や、やめろ、リナ!子供が怯える!!」

 やっとわかった。
 アメリアたちが巨大なんじゃなく、俺がちびなんだ!

 ゼルはだらだらと汗を流す。
 落ち着け。落ち着けば何故こんなことになったのか、わかるはずだ。
 わかる・・・・・をい、なにをしている?
 「はい、あ〜〜〜〜んして。」
 アメリアが、料理の小皿を持ってスプーンですくってゼルの口元に差し出す。
 見るとどろどろのおかゆだった。俺は一体いくつになっちまったんだ?
 「おかしいわね。あついのかな。」
 そう言うとアメリアはスプーンの端を口に入れる。
 「うん、大丈夫。」そしてまた差し出す。
 「ほら、ふーふーしてあるから、あちゅくないよ。もぐもぐしよう。はい、口を開けて。」
  ゼルはぶんぶんと首を振る。頭がどうにかなりそうだった。

  バカな。こんなことが。誰か、誰か悪い冗談だと言ってくれ。頼むから。

 「ゼル、食欲ないみたいね。」さっさと自分の朝食をぱくつくリナ。
 ガウリイも負けじと食べている。内容を見ると、とても朝食とは思えない。
 「どうしましょう。何か食べないと薬も飲ませられないですよね。」
 心配気なアメリア。

  何故俺は縮んだんだ?
  何故アメリアが母親してるんだ?
  俺は一体いくつになっちまったんだ。

 疑問が頭を駆け巡る。ほとんどパニック状態だった。
 だが、思わぬリナの介入で、最後の疑問にはすぐに答えが出てしまった。
 「とりあえず、おっぱいでも飲ましといたら?」

 んなにいいいいいいいいいいいいいい!?

 「あ。そうですよね。じゃあ。」アメリアはゼルを横抱きにする。
 ちょっと待て。ちょ・・・・・

  うわあああああああああああ!
 
 「ちょっとガウリイ、あっち向いててよ。」
 「へ?何で。」
 「クラゲ!!授乳シ−ン見てどーーすんのよ!まったくでりかしーがないんだから。」
 「いや、今後の参考に・・・・・」あくまでボケるガウリイに、右ストレート炸裂。
 「なるかい!!」

 「よいしょ。」ごそごそ。アメリアが前をはだけようとしていた。目の前に、ただでさえ大きいムネが、視界一杯に広がる。ゼルは限界だった。

  うぎゃああああああああああああ!



  
ちびゼルは、一歳6ヶ月だった。










  がばっ!!
 
ゼルガディスは跳ね起きる。
 辺りには誰もいなかった。荒野だった。巨大な足も、明るいかけ声も聞こえない。

  ぶんぶんと頭を振る。・・・なんてこった。あんな夢を見るなんて。
 思い出しても寒気がする。
 もう、アメリアの顔が見れない・・・・・
 青い顔を紫に染めて、ゼルは誓った。
  当分、セイルーンには近寄るまい・・・
 
  一時間後、滝に打たれて煩悩を断とうとする哀れなゼルの姿が見られたという。
 ----------------合掌。



























=================================ちゃんちゃん。

う〜む、コメントつけるのが苦しいほどむちゃくちゃな話だ(笑)
オチはどこっ!?(爆笑)こんな話にまでつきあって下さってありがとうです(笑)