空はよく晴れている。
今日はアメリアの家で四人そろうことになっている。
「あっれ?ガウリイ、何してんの!?早く中に…むがっ!」
ドアの前で座り込んでいるガウリイにリナが話しかける。
「しーっ!リナ!静かにっ!」
慌ててガウリイがリナの口をふさぐ。
「一体何だっての…?」
「ちょっと…な」
ガウリイは渋い顔でアメリアの部屋のドアの方を向く。
「やわらかいな…」
「あ、やだゼルガディスさんってば…そんなに触らないで…」
「ちょっとくらいいいじゃないか。ほら…こんなに……」
「や…壊れちゃいますぅ」
「大丈夫だろ。アメリア、もういいか?」
「え…」
「いいだろ?さっさと開けよ」
「や、ゼルガディスさ…怖いです…っ」
「ほら逃げるな…痛くしないから」
「でも…やっぱり…」
「やめるのか?」
「……いえ、ここでやめるなんて正義じゃないです」
「そうか」
「あっ…指でするんですか?」
「当たり前だろう」
「道具とか…」
「そんなもの用意してない」
「あの箱の中にあると思うんですけど…」
「使い方知らん」
「う…」
「なんだ?そんなに道具の方がいいのか?指じゃだめか?」
「…駄目じゃないです…」
「そんなに道具がいいんだったら自分でしたらどうだ?」
「えっ…う゛…ゼルガディスさん…に…指でいいですから…してほしいです…」
「なら入れるぞ」
「は、はい…」
「そんな強張るな」
「んっ…」
「しっかり開いとけ」
「え…なんか恥ずかしいです…」
「開かないと入らないだろ」
「…っ!!」
「痛いか?」
「…痛っ…」
「出すか?」
「いえ…大丈夫です…慣れてきてますから…」
「このまま慣らせばいい」
「はい…あ…っ!!?奥まで入っちゃ……っ!」
「大丈夫か?」
「あ、はい…も、大丈夫です」
「こんなに濡らして…」
「…だって…」
「拭いてやる」
「あ、ありがとうございます…」
『………』
ガウリイとリナは顔を合わせて一つ頷く。
リナは鞄から手帳を取り出してメモを書いて破りとってドアの前に置いた。
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アメリアへ
どういうことか、学校でちゃんと説明してもらいますからね!
FROMリナ
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「行くか」
「…うん」
二人はそそくさと立ち去った。
後日。
共同食堂にて。
「あ、リナさーんっこっちです!!」
アメリアが入り口にリナの姿を見つけて元気良く手を振る。
リナの顔はものすごかった。
「遅いぞ」
ゼルガディスはコーヒーを飲みながら一言いった。
「どういうことか説明してもらえるわよね!?」
リナはゼルとアメリアの二人の顔を見ながら言った。
すごい剣幕だ。
「どういうことって…?」
アメリアが汗を流しながら呟く。
「昨日のことよっ!あんたあたしより年下のくせして…」
「なんなんだ?」
ゼルガディスが聞く。
「……なあ、その…昨日アメリアの部屋で二人、何してたんだ?」
ガウリイほどのくらげでもしっかり記憶に残っていたようだ。
「何って…」
アメリアがゼルガディスの顔をちらりと見る。
「コンタクト入れてもらってたんです」
『へ?』
リナとガウリイが間抜けな声を出す。
「こいつが視力下がってコンタクトレンズ買ったんだが、はずして入れられなくなったとか言ってな」
ゼルガディスがアメリアを指差す。
「だって怖いんですもん。ゼルガディスさん、ソフトだからってぐにぐに曲げて遊ぶし…」
「遊んではないだろ?おまえが怖がって踏み切れないから…」
「すいませ〜んっ!
お店で店員さんに入れてもらうのはあんまり怖くなかったものですから人にやってもらった方がいいかな?と思ってゼルガディスさんにお願いしたんです」
『…………』
リナとガウリイはもはや話が耳に入っていなかった。
「涙目で見られるほうの身にもなってみろ…俺が悪いような気がしてくるじゃないか…」
「だって…ゼルガディスさんに見られてると思うと恥ずかしくて…つい瞑っちゃうんです……」
呆然とする二人の傍でゼルガディスとアメリアはなんだかいい雰囲気になっていた。
おわり。
後書き。
何故現代版?というのはコンタクトだからです(笑)ソフトの方にも道具あるのか知らないですが(爆)アメリアも初心者でよくわからなかったということで…(追爆)
ハードの方には外す時に使える道具があったような気が…(←記憶曖昧)
そーらさまのお話を読んで書きたくなっちゃいまして(笑)そーらさまの素晴らしい小説にくらべれば、駄文っ!なのですが…(汗)
それでは、ありがとうございました♪♪
まりえ
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