「Simple is the Best」



冗談じゃなぁい!
何であたしとガウリイがキスしなけりゃなんないわけ?
ーーーーー、そりゃ、ガウリイの事は嫌いじゃないけど・・・。
でも!これはあたしの・・・。
むかむかむか
「リナ?」 「何よ!?」
「いや、何でもない・・・。」
気まずい沈黙。
「リナ?」 「だから何?」
「そのなんだ・・・。俺じゃいやか? 
 そうに決まってるよな。こういうのは好きな男とした方がいいよな・・・。」
いきなり何を言い出すんだ!このクラゲは!
「何言ってんの!?あ、分かった。っゼロスに何か言われたの?そうに決まってるわ。 ったく。ゼロスの奴。今度あったらただじゃおかないんだから。
 それに・・・・。」
ガウリイの事嫌いじゃないわよ・・・。そう誰にも、ガウリイにも聞き取れそうにないぐらい小声で言った。・・・つもりだった。
「リナ?」
真剣なまなざしのガウリイ。
「あっあたしは・・・。きゃ!」

気がつく俺はリナに抱き付いていた。
「ちょっとガウリイ!ふざけてんの?」
リナが声を上げる。
「おれは、元に戻りたい。」
「あたしだっそうよ。こんなでっかい体はもうやーよ。
 ・・・ガウリイ、離してよ。」
「いやだ。」 「嫌だって言われても・・・。」
「この体じゃぁ,リナを守ってやれない。リナは、俺の事嫌いか?」
こんなこと、普段の俺だったら絶対言わない。言えない。
もし、俺達が、こんな状況じゃなかったら。リナが魔法でも使って俺の腕を振り払ったなら・・・。リナが、『俺の事を嫌っていない』なんて言わなかったら。
「どうしたの?ガウリイ変だよ?」
「変かもな、気がついたらリナが俺の中で女になってた。今まで保護者でいれたのが 不思議なぐらいだ。」
俺は自分を制御できなかったのかもしれない。
俺は、今までためこんでいた言葉を唇に乗せる。
「リナ、。俺はお前のそばに居たいんだ。一生お前を守ってやりたいと思う。
 でも、保護者はもう嫌なんだ。リナ、俺は・・・・・・。」
お前の事が好きだ。

ガウリイ?今なんて言った?
あたしは考える事が出来なかった。
「リナ?ーーーーーーーそうだよな。すまなかった。」
言ってガウリイがあたしから離れる。
なんで謝るの?ポタッと涙が落ちる。これがどういう理由の涙か、あたしには分からない。
「リナ・・・。」
ガウリイがその指であたしの涙をぬぐってくれる。
「ズルイ。」 「リナ?」
「ズルイよ。ガウリイ!いっつも、いっつもクラゲのくせに!こういう時だけカッコ つけんじゃないわよ!あたしの科白、とっちゃって!」
これでも、精一杯の告白。
「俺、何か言ったか?」
こんのクラゲは・・・。
「わかんない?」
「ああ。わからん」
あたしはゆっくりと、自分の顔をガウリイに近づける。
ーーーーーーーーーーーー。
「あんたは、クラゲだから言葉で言ったって分かんないでしょ?」
あたしはそっぽを向こうとするが、ガウリイに抱きしめられ、出来なかった。
「リナ,リナリナリナリナリナ・・・」
エンドレスにあたしの名前を呼ぶガウリイ。
「ガウリイ。」
あたしが顔を上げる。と、そこには、金髪碧眼かなりの美形の男性がにっこりと笑顔を浮かべてこっちを見ている。あたしは、というと自慢の栗色の髪、華奢な体・・。
「元に戻ってる。」
「おっそう言えば・・・。」
言って、あたしを抱きしめる手をゆるめるガウリイ。
そして、すぐもとの位置に戻す。
あたしは、彼の胸に顔を埋める。
「やっぱり自分体が一番だな。」
ガウリイの言葉を最後にそこに聞こえる音は二人の鼓動だけだった。
とくん、とくん。
あたしは耳を澄ます。
「ちょっと!ゼルガディスさん。押さないでください!」
「アメリアこそ!頭をもう少し下げろ!」
「いやーらぶらぶですねぇ。戻って来て良かったですね。はっはっは。」
「ほんと。リナさんがリナさんじゃないみたいです。とてもあの『どらまたリナ』に は見えませんよ。」
「ガウリイの旦那もだな。普段はあんな素振り見せないのに。」
「イヤー。ほんとはこんな場面体に悪いんですけどねぇ。はっはっは。」
おひ・・・。
「ああああああああああんんんんんんんんたあああああらああああああはああああ!
 黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの・・・以下省略!
 ドラグスレイブウウウウウ!!!!」
どごおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおん!!!!!

「リナ・・・。これはやりすぎだと思うぞ。」
ポンッとリナの肩に手を置きながら、俺はほぼ全壊した町らしきものを見つめる。
「覗き見なんてする方が悪いんでしょうが!」
「まぁ、それもそうだが・・・。いいじゃないか。これであんまり人目を気にしなく てすむぞ。」
「なにがよ?」
「分かんない?」
「わかんない。」
「つまりこーいう事。」
「俺はこの愛しい少女の唇と自分の唇を重ねる。
「!$#@&%$??!」
瞬間。リナの顔が真っ赤に染まる。
「ななななななななにすんのよ!こんなとこで!」
「お前、ほんとにうぶだなぁ。最初はお前からして来たくせに・・・。
 いてて,リナ止めろって!」
「あれは!あんたがとんでもない事言うからでしょ?それにあの状況だったわけで、
 それで・・・。」
「リナ。」
俺はなおもポカポカと俺を殴るリナの手をつかみ、引き寄せ抱きしめる。
「リナ、愛してる。」
初めての、ちょっと気恥ずかしい科白。
「あたしも愛してるよ・・・。ガウリイ。」
顔を赤らめていうリナ。
そして、俺達はゆっくりと唇を重ねる。
おとぎばなしの中の二人のように・・・。

THE  END

あとがき?
何とか書ききる事が出来ましたーーー。
うれしいですぅ。始めた書いた小説ですけど、どうでしょうか?
自分としては、キスシーンが恥ずかしかったです。
ちょっとガウリイもリナも途中から性格が違ってるような気がしますが、気にしないでください。最初だけ読むとゼルリナみたいですね。(^^;へへ。

楽しんで、読んでいただけたら最高です。ありがとうございましたぁぁ。
    葵

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